荒れ地や川岸などに生育する落葉高木。名前の由来は、秋に開花するニレの意。ニレは木の皮を剥ぐとネバネバした樹液が出るために「ヌレの木」と呼ばれ、それが転訛しニレになったとされる。幹は高さ5-15m、径は60cmに達する。樹皮は灰緑色から灰褐色、褐色の皮目があり、鱗片状にはがれる。葉は革質で光沢があり、2列互生、葉柄は長さ3-6mm、葉身は長さ2-5cmの倒卵形から長楕円形、鈍頭、縁に鈍い鋸歯がある。葉脈は8-14対。9月に花をつけ、本年枝の葉腋に4-6個束生する。花被片は舟形で4個。雄しべは4個。果実は長さ約1cmの広楕円形の翼果、10-11月に褐色に熟す。庭木や公園樹などで植栽される。材は硬く器具材などで利用される。
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