関東地方以西の太平洋岸の海岸近くの森林などにみられる常緑高木。名前の由来は、ニッケイ同様に葉を揉むと芳香があるがやや劣ることからヤブがついたとされる。高さは10-15m。葉は光沢のある濃緑色、ほぼ対生だが互生のものもあり、葉身は長さ7-12cmの卵状楕円形、全縁でやや波状、先は鋭く尖り、3脈が目立つ。5-6月に葉腋に散形花序をだし、小さな淡黄緑色の花を数個つける。花被は6裂する。果実は長さ1-1.5cmの球形の液果、10-11月に黒紫色に熟す。庭木として植栽され、材は建築材、器具材として利用される。種子から採った油は灯火として用いられた。
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