丘陵地にふつうに見られる落葉高木。コナラなど雑木林を代表する樹木のひとつ。高さは10-20m、径は60cmに達する。樹皮は灰褐色から黒褐色、コルク状で不規則に縦裂する。葉は表面につやがあり濃緑色、互生、葉柄は長さ1-3cm、葉身は長さ8-15cmの長楕円状披針形、縁に鋭い鋸歯があり、先は尖り、側脈は13-17対。葉色は緑色から秋に黄色から茶褐色に変化する。雌雄同株。4-5月に新枝に黄色の長さ約10cmの雄花序を穂状に垂れ下げる。雄花は径約2.5mmで杯形、雄しべは3-6個。雌花は新枝の先から中部の葉腋に小さな赤色の花を1-3個つける。果実は径2-3cmの球形の堅果(ドングリ)で翌年の秋に褐色に熟す。殻斗は椀形、総苞片は広線形でらせん状に密につく。ドングリは渋みが強く生食できない。材は硬く器具材や薪として、シイタケ栽培のほだ木、落ち葉は肥料や燃料として利用されてきた。公園樹などで植栽される。
|