関東以西で育つ早咲きのサクラ。名前は、寒中に咲く緋色のサクラ(桜)の意。高さは2-8m。幹は暗紫褐色で横に浅く裂ける。葉は互生し、葉柄は長さ約1cm、葉身は長さ8-13cmの楕円形から長楕円形、縁に鋸歯があり、先が尾状に尖る。1-3月に葉が出る前に約2cmの紅色の釣鐘形の花を2-3個下向きにつける。果実は長さ10-15mmの卵円形の核果で5-6月に赤く熟す。沖縄で桜といえばカンヒザクラのことで、桜前線は北から南へ移動する。沖縄本島北部の八重岳が有名。材は装飾用木工材として利用される。庭木、公園樹、街路樹で植栽される。花弁が平開し、花色が淡紅色のものはリュウキュウカンヒザクラ(cv. Ryukyu-hizakura)と呼ばれる。
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